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嫌な上司への対処法 第3回

3dman_eu / Pixabay

前回のおさらい

前回は短期的に取るべきアクションを書きました。即効性はないけれども、当座をしのいで、来る時までに爪をとぐための気力を蓄えるために有用なアクション、ということでした。

今回論じるのは、長期的なアクション、すぐには効果は出ないものの、問題の抜本的解決に役立つアクションです。

抜本的な解決とは一体何?

この場合、問題の抜本的な解決とは、以下2点から構成されます。

一つ目は、その嫌な上司と一緒に仕事をしてもそれほどストレスを感じず何とか1年ないしは2年くらいは平気で過ごせるようになることです。

そもそも、嫌な奴が上司(以後、略して「嫌な上司」で統一します)になるとなぜ嫌なのかというと、自分を不快にさせる彼の言動、行動に、自分が影響を受けるから、ということに尽きます。

つまり、逆説的ですが、自分が不快にならないくらい立場的に上に立ち、気にならないくらい精神的に強くなれば、嫌な奴が上司になっても、大したダメージはないわけです。嫌な奴が上司になった場合でも、中長期的にその状況に耐えられるようなマインドセットなり、スキルを身につけれられれば、まあ何とかはなる、ということです。

そのためにはどうすればいいか、を明らかにすることが一つ目の論点になります。

二つ目はポジティブな理由で違う部門に行き目の前の上司とは離れられるようになり、そして、可能な限りそうした嫌な奴が自分の上司になる確率を下げることです。

ポジティブな理由で、というのがポイントです。

ネガティブな理由で苦境から逃れるとどうなるか?

この点、ネガティブな理由で違う部門に行くのは、簡単です。

もう無理だと白旗を上げて、職務を放棄すれば良いのです。そうすれば、見せしめ的にどこか自分があまり行きたくない部門や場所に異動する確率は高まるでしょう。

僕が思うに、そういうネガティブな理由で異動すると、嫌な奴に屈した自分に対して自己嫌悪を覚えるでしょうし、「結局、憎まれっ子世にはばかる、の原理で、俺が割りを食ったのかよ、詰め腹を切らされたってことだな」、という風に厭世的になり、それを機に性格が歪んでしまうことにもなりかねません。

(僕自身は、たまたまそうした難を逃れましたが、元々はとても良い人だったのに、上のような出来事を機に、人が変わってしまった人を僕は何人も見てきました。行きたくない部門や場所でも、楽観的に、「その場をまた楽しめばいいじゃないか」、と思えれば、何の問題もないのでしょうが、そう思えるくらい楽観的なら、嫌な奴が上司になっても、のらりくらり、なんとかかわしてその状況を楽しむことさえできるのでしょうし、煎じ詰めれば「嫌な奴が上司になることが自分にとって問題にすらならない」のですから、このスレではそこまでふっ切れていない方が多い、という前提で話を進めていきます。)

元々は、自分が自分らしく生きるために、また、自分の人生を取り戻すがために、その部門から異動した、にもかかわらず、結果として自分の人生が悪い方向に引っ張られていく原因そのものを自分が発生させては、元も子もありませんよね。

というわけで、あくまで、ポジティブな理由で目の前の状況から逃れ、恒久的に嫌な奴が上司になる状況から遠ざかるにはどうしたら、良いか、これを2点目として論じたいと思います。

情報の非対称性を考える

では、まず一つ目の論点から。

嫌な上司と仕事をしても、大きなストレスを感じずその上司が去るまで、平気で過ごせるようになるためには、どうしたら良いかです。

そのような状態になるには、上司との仕事上の情報の非対称性を限りなく0に近づけ、その上で、こちらが情報の非対称性を逆手にとって優位に物事を運べるようにならなくてはいけません。

情報の非対称性がなぜこんなに重要なのか、僕なりの見解を説明したいと思います。

サービス業というものは、原則、情報の非対称性を軸に、お金のやり取りが発生しています。

不動産屋と部屋を探す個人、広告屋と広告を出したい企業、銀行とお金を借りたい企業、これらの全ての関係において、前者が情報を圧倒的に多く持ち、後者は必要な情報がどこにあるのかもわからない、あるいは前者により情報ソースを遮断されてしまっているため、何らかの形でピンハネされたり、マージンを抜かれたりしています。特に不動産屋さんと部屋を探す個人の関係でいえば、情報の非対称性を武器に不動産屋さんが、一体今までどれくらいのお金を個人から儲けて来られたかお分かりになるでしょう。僕たち個人ベースで考えても数十万あるいは、100万単位で抜かれていると思います。)

もちろん、こうした情報の非対称性は、情報のIT化により一定程度解消されつつはありますが、完全に失われたわけではありません。

(情報の非対称性が完全に失われ、個人と個人の需要が直接的に結びつけるような環境が整えば、理論的には例えば、不動産仲介業という職業はなくなります。せいぜい残るのは、不動産管理や、不動産を購入する個人の信用調査をする機能にすぎず、今ある単に紹介しただけで1ヶ月礼金をもらう、というような美味しい状況は少なくともなくなります。

昔に比べて、礼金0やフリーレントが付く物件が増えてきたのは、この情報の非対称性が解消されてきた(不動産屋の圧倒的優位性が薄れてきた)ことの証左でもあります。)

と、長くなりましたが、情報の非対称性というものは、2者間で発生すると、片方は圧倒的有利でその立場を利用して他方からお金や成果をピンハネできる一方、もう片方は大きく搾取される可能性があります。

情報の非対称性は常に否定されるべき?

ここまで聞くと、情報の非対称性なんか存在するべきではない、ずるい、と言いたくもなるのですが、実際のところは、情報を多く持つ側も、持っていない側も、互いに大きな不満を持たないように、納得して「よろしく」ビジネスが展開されており、双方利益を享受する状態で均衡しています。

なぜなら、情報の非対称性を武器に分不相応に多く儲けている業界があるとしましょう、その場合、新規参入者がそこそこ儲けられる程度の料金設定をして、競争に参加して、分不相応に儲ける業者は潰れていきます。ですので、短期的には、情報の非対称性を濫用して大儲けすることは可能なのかもしれませんが、中長期的には解消される性質のものなので、僕らが使うサービスの多くは、すでに均衡している状態にある、と言ってもよいでしょう。

ですので、情報の非対称性が様々なサービス業の要諦だといっても、これが間違っているかどうかは、情報の非対称性を誰がどのような形で利用するかに大きく依拠しているということです。

情報の非対称性を嫌な上司と部下の関係にあてはめると。。。

そこで、翻って、嫌な上司と自分の関係を考えた場合、oh my gosh、正に情報の非対称性を武器に、様々な理不尽や不公平といった煮湯を飲まされる可能性が非常に高いということです。(なぜなら、嫌な奴だからです)

逆に言えば、この情報の非対称性さえ解消すれば、相当程度、嫌な思いをすることも減るということですね。

情報の非対称性を解消するには、まずは、とにかく働け

で、具体的にこの情報の非対称性を解消するために、何をすればいいか、ですけどね。

2点あるのですが、1点目はあまり芸がないんですけど、「上司より仕事ができるように、かつ仕事に対して詳しくなる」ということに尽きます。

そして、そうなるためには、「一定期間、集中して遮二無二働く必要がある」ということです。

遮二無二というのは、ほぼ終電というのを連日繰り返すことかも、土日も働くことかもしれません。

結果、自分の精神が病んでは元も子もないのですが、そうならない程度は、かなり長い時間働く必要があります。

仕事をきっちり一定の品質を保って好奇心を持ちながら働いていたら結果として長く働くことになってしまった、というのが理想で、長く働くことが目的になって鬱々としてはいけません。

いや、実は、僕自身は、効率的に働けば、そこそこのスキルは身につくし、それで回るなら帰れる時は帰ればいいじゃないか、という主義の持ち主だったのですが、この考えは、自分が相当のポジションにありスキルも十分でパワーを有している場合は、okですが、いわゆる丁稚同然の新人や新参者である場合は、率直に言って嫌われる原因になりかねない、ということに気づき、少なくとも自分が力を携え周囲の信頼を得るまでは、できるだけ多くの仕事をこなして、早く終わった場合もできるだけ多くの仕事をこなす、というスタンスを取るようになりました。

こういうスタンスの変化が生じたのは、日本の伝統的会社における社員って、終わったら帰る、ようなドライさが不利益に働くケースが多いからです。

なぜ不利益に働くケースが多いか、その理由は、主に以下2点あります。

1点目は、早く帰る奴がチームに一人でもいると、上席から、このチーム暇してるんちゃうか、と思われ、忙しいのに新たな仕事が振られ、チーム全員が迷惑を被ることになるからです。いわゆる、連帯責任というか、連座制というシステムが日本の伝統的会社には巧妙に組み込まれています。

2点目は、伝統的な日本の会社では、かっちりjob descriptionが決まっていないことに起因します。つまり、仕事の範囲をアメーバのように曖昧にしていることで、自分の仕事だけでなく周囲の仕事をすることも期待されているからです。もちろん、他のフロアや部門の仕事まで率先してこなすことを期待されている、とまでは言いませんが、少なくとも同じ部門内であれば、違うチームの仕事でも、仕事のできる奴が早く仕事を終わらせて、部門内の仕事の遅いやつを助ける、くらいの互助的な精神が期待されているように思います。みんなで平均的に幸せを享受する(その陰には、割を食う人間と、得をする人間がいます)、という思想が根付いているということですね。

欧米の会社の場合、こんなことはありませんよね。むしろ他チームの案件に口を挟むと、自分の成果をかすめ取ろうとする危険な奴と警戒されることになります。

そういうわけで、特に新たにその会社や部門に参画した人には、より厳しい同調圧力が向けられますから、早く効率的に仕事をこなしながらも、長く働き、将来、早く帰っても文句言われないくらいの実力を身につける、というのがオススメです。

でもそんなことしても無駄では・・・?

さて、これだけ言っても、どうしても不安がつきまとうし、僕自身も疑心暗鬼になったことは何度もあります、「上司のほうが圧倒的によく知っている状態だと、ちょっとやそっと働いたくらいじゃ、追いつけないのでは?」、と。

諦めたくなるのですが、いやはや、これって意外と追いつけるものなんじゃないですかね。

単に言われたことを黙々と受動的にこなしている状態であれば、仕事も中々上達しませんが、全体像をつかんだ上で、proactiveに、なぜ今これをする必要があるのか、その先にはどういう状態が待っているのか、モチベーションを高くして、前向きに長時間働けば、嫌が応にも仕事のスキルはつくものではないかと思います。

上司とはいえ、その仕事に長く携わっていることが仇となり、常にフレッシュな心で日々の仕事に携われるわけではないですし、知識がないからこそ上司と比して自分がレバレッジを強くかけられる部分は少なくないはず、というのが私の考えです。

ゆえに、僕は、目の前に立つ山が途方もなく高く険しくても、まあ何とかなるだろう、ということで、一旦は前向きに思いっきり(且つ考えて)働くということに、トライするというのが、いいんじゃないかなと思っています。

イメージ的には、1年半、遮二無二働けば、知識0の時点からでも、まあ情報の非対称性は相当程度解消されて、上司が簡単には搾取できない状態になるように思います。

僕はそんなに飲み込みの早いタイプではないので、1年半くらいかかるように思いますが、もしかしたら、人によっては半年だったり、1年だったりもっと短いかもしれません。

いずれにせよ、情報の非対称性がある限り、いくら短期的な施作で当座を凌いでも、上司にとって自分が搾取可能なひ弱な存在である限り、抜本的な解決には至らないので、とにかくその非対称性がどこにあって、何をすることによって解消されるのか、を明らかにして、時間をかけてでも解消するために、行動を起こしていく必要があるということです。

次に、自分が得意とする分野を含む新たな仕事を取りにいけ

2点目は、自分が情報の非対称性を利用できる存在になろう、ということです。

つまり、上司より自分が圧倒的に有利な分野を作って、それを仕事にきちんと活かせる環境にしよう、ということです。ポイントは、上司が得意でなくて、自分が得意な分野を特定して、その分野をきちんと仕事に活かせる環境にするということですね。

どんなスキルも、そのスキルを使う仕事が存在しなければ、情報の非対称性を利用して立場を逆転させることはできません。そのためには、そういうスキルを必要とする仕事を自ら作る、取ってくる、必要があります。

いやいや、今手持ちの仕事で一杯一杯なのに、更に仕事をするなんて、無理だよ、と思うのかもしれませんが、僕の経験上、手持ちの仕事プラスアルファじゃないと、そんな仕事は降ってこないし、上司も許可しないので、まあそこは気合で頑張りましょう、ということになります。(^^;;)

確かに、「そんな暇どこにあるんだよ、殺す気か」、と思うのですが、僕が思うに、まずは1点目の上司との情報の非対称性を0に近づける、が実現できれば、気持ち的に相当程度余裕ができますし、ストレスも減ります。

時間的には、もしかしたら逼迫した状況は変わらないのかもしれませんが、気持ち的に余裕ができれば、一つくらい仕事が増えたって、何とかなるものです。

そして、実は、このextraで仕事を外から取ってくる、自分から生み出す、というのは、二つ目の論点に深く関係してきます。

ここまですれば、とりあえずは。。

情報の非対称性を解消・利用、という段階まで行けば、僕たちが上司から受ける嫌がらせも、悪態も、大きく減り、嫌な上司だけど、それほどうるさく言われるわけでも、自分の方がよく知っていることもあるし、まあ多少は我慢してやるか、嫌な奴とはいえ出世してるから、学ぶこともあるし、将来的に損にはならんだろ、くらいは余裕が持てるようになるのではと思います。

ここまでくれば、とりあえずは、長期的な解決法の1点目は終わりです。

そこで、次に2点目ですが、ちょっと長くなってしまったので、これは次回。