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所謂ホワイトカラーのAI・Roboによる置き換えについて(伝統的日本企業の現場から) 第6回

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リサーチ;本当にリサーチだけしてればいいのか。

リサーチ、というと、いかにも勉強だけしている印象があります。ただただレポート書いていればいいんでしょ、と。特に僕は学生の時に、リサーチだったら営業みたいに飛び込み営業とか大変なこともないし、スキルもつきそうだからリサーチをしてみたいな、と思ってました。

しかし、それは大きな勘違いでした。まず、リサーチって一体なんのために行われているのか、です。決して何となくリサーチをしているわけではなく(何となく行われている例もないことはないですが)、会社の利益に貢献するから行われているわけです。では、リサーチがどのように会社の利益に貢献するのか、その形態、というかパスを考えてみましょう。

まずは、新しいビジネスの目を見出すためのリサーチですね。あるいは、ビジネス部門が目をつけた分野が、今どのような市場規模、プレイヤーがいて、今後10年でどのように市場が変わっていくのか、仮説・エビデンスとともに示すことで、ビジネス部門が当該分野に参入、あるいはプロダクトをローンチする理由づけに使うことができます。このようなケースで、その決断がうまくいった(参入によって利益を生み出すことができた、プロダクトが大ヒットした)場合、直接的ではなく間接的ではありますが、会社の利益に貢献したといえますよね。これはとてもわかりやすいリサーチが会社の利益に貢献する例です。

次に、客が望む情報を与えることで利益貢献するパスもあります。例えば、センサー大手A社のお客さん小売Bが、A社の自動車向け製品を使いたいとして、当該製品の小売分野への適用がわからない場合に、こちら側から「その分野でもこのようにして活用すれば、十分に今のビジネス拡大に貢献することが可能ですよ」というリサーチ結果を一緒に提供すれば、お客さんBは、当該製品の発注をA社に行うことでしょう。もう少しわかりやすい例でいえば、例えば証券会社であれば、リサーチがどの企業の株価がどのようになるか、という方向性を提供することで、顧客の売り買いの注文を増やすことにもなり、より多くの売買手数料を得ることにつながります。

ですので、ビジネス部門とのリエゾン的役割ってリサーチにとって超重要なのですよね。ビジネス部門のニーズを把握せずにリサーチするっていうのは、結局のところビジネス側のアクションに繋がらないわけです。そうすると、どうなるかというと、そのリサーチ結果は活用されないし、大抵の場合、次の年に予算がつくことはないでしょう。当然、リサーチの立場も危うくなります、金だけ使って利益産まない部門なんていらんやろ、って思うでしょうからね。そりゃ、昔はもう少しおおらかに、「いつかものになればいい」精神でチャレンジできたのかもしれませんが、今はそういう時代ではないです。リサーチにおいても、なぜそのリサーチが必要で、結果として何ができるようになったのか、ビジネス部門にどのような利益を生み出したのか、厳しく問われます。

じゃ、ビジネス部門のニーズを把握するために、一体何が必要なのか、と考えると、もちろん、頭脳も必要ですけど、それと同じくらい必要なのがコミュニケーション能力ですね。つまり、対話や普段のコミュニケーションから相手のニーズを探り的確なリサーチの提案ができる能力です。対話やコミュニケーションは対面である必要はありませんが、Lineであっても、Skypeあっても気持ちよく相手に話させる、懐をさらけ出させる、対人能力は当然必要とされますよね。なので、リサーチに配属される人は勉強ができる、ある分野に学術的に精通している、というのは当然のこととして、そこから先のプロになるためには、営業スキルをもっているかどうかがキーになるということです。そして、その営業スキルは、当然のごとく自動化は難しいです。

一方でリサーチそのものはどうかというと、、何をリサーチするか、という着想は自動化が難しいでしょうが、着想した後の地道な再現可能性の検証作業は、当然のことながら自動化されるでしょう。そして、リサーチというのは、この検証作業が作業全体に占める割合が比較的高いということを忘れてはいけません。

で、均してみるとどれくらいかというと、まあ6割くらいは自動化されるんじゃないですかね。一握りの超優秀でコミュ力が高いリサーチャーがいれば、その下っ端の下仕事する人間は基本高コストで自動化の波に晒されるでしょうから。

ですので、リサーチにいる人にとっては、頭脳そのものの良し悪しだけではなく、着想と着想から仮説をたて検証するためにマシーンそのものを使うスキル、対人スキル、の3点がとても重要になるでしょう。