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神田の昭和の雰囲気おでん屋さん 「お多幸」

traditionalな居酒屋の雰囲気を味わいたい方にお勧めのお店

今回は、神田のおでんやさんお多幸です。

ちなみに、お多幸というお店は関東近辺には沢山ありますが、この神田、日本橋のお多幸とは関連のないお店も沢山あるので注意してください。

僕の友人から聞いた話だと、他のお多幸だと味も雰囲気も本家と比べて格段に劣るとのことです。

で、この神田のお多幸ですけど、元々めちゃくちゃ寒い冬の日に、夜21時くらいまで働いて、先輩と「もう遅いし寒いし、軽くビール飲んで、おでんでも食べたいね」、なんて話して、なんかおでん屋が近くにないかな、ってネットで探してたんですよね。

そしたら、このお店がヒットして、どうも若造の僕なんかがおいそれといけるような雰囲気ではないんですけど、まぁ時間的に遅いということもあって、それほど混んでないし大丈夫でしょう、と先輩と挑んだわけです。

結論から言うと、この店は大当たりでしたね。まず店内が長テーブルが5つくらい無骨なまでにガンと並んでいて、基本他のお客さんとは相席なんです。

更に、カウンターの手前にはこれまた美味しそうなおでんがぐつぐつ煮込まれていて、その脇には板前さん?というか、調理スタッフの年季の入ったおじいちゃんが無駄のない動作で、魚をさばいていたり、調理していたり、おでんをよそっていたり、と見ていて飽きがこない光景なのですよね。

いや、これぞ、居酒屋の醍醐味、というか、わいわいがやがやとしながらも、どこか人の温かみを感じられるお店なんです。

料理自体も、おでん以外はダメなのかというとそうではなく、どの料理もきちんと美味しい。その一方で値段はというと、リーズナブルでお財布にも優しい。

また、お酒でいっても、瓶ビールの大があったりして、これを注文して軽く一杯やりながら、しっかりと味の染みたおでんを啄んでると、正直いつ死んでもいいや、なんて思ってしまうほど至福の瞬間に浸れたりします。この写真を見ていただけると、どれほどカウンターのおでんが魅力的かわかっていただけるかと思います。

更に、日本酒の熱燗の出し方がまた粋で、おでんを入れている箱の脇におでんそのものを温めるためにお湯が入れてある容器があって、その中に、日本酒を入れた細長いアルミのようなものを浸して、お酒を温めてくれるんですね。で、頃合いになったら、「あいよ」って感じで、そのお湯からアルミの入れ物を取り出して、お湯が多少ついたまま出してくれるんです。

この熱燗が、実はどうってことない熱燗なのかもしれないですけど、おでんの脇で温められていることを目の当たりにしてるわけですから、どうにも美味しく感じるんですよね。

そうやって、ビール、日本酒、おでん、さしみ、なんかを食べて、「今日の仕事は大変でしたね」とか、会社の愚痴とか、言いながら、小一時間飲んで話して上機嫌でさくっと切り上げる。

そんないかにも日本のサラリーマン的な業後の営みを行うに最も適した雰囲気ということで、不思議と冬しか行かないんですけど、僕は愛用していました。

最近は、ご無沙汰していますが、こうやって書いていたらまた行きたくなっちゃいますね笑。

神田っていわゆるしょぼくれたサラリーマンが集まる安居酒屋ばかり、というような雰囲気があったり、風俗があったり、と若者にはあまり好かれないような印象があるんですが、これほどまでにサラリーマンを長年にわたって惹きつけてきたという点でも決して軽視すべき場所ではないと僕は思います。

むしろ、安くて美味いを体現するサラリーマンの味方的な居酒屋が多いし、且つ、あまり格式張ってなくてさくっと飲んで帰っても文句言われないサバサバした感じもあって、僕は銀座なんかの居酒屋よりよっぽど好きだったりします。

ちなみに、このお多幸の向かいに、前に紹介した雲林坊がありますね。

更にいうと、この近くにブッチャーズブラザーズ、という肉の丸焼きがやたらと安くて美味い東京ブッチャーズの姉妹店があったりします。

ただし、お多幸とちがって東京ブッチャーズも、ブッチャーズブラザーズも予約なしには平日でも入れませんので、要予約です。1週間前でも空いてない時があるのでかなり手前から予約してください。

お多幸は木金以外は、予約なしでも入れる場合が多いですが、保守的に行くならやはり予約ですかね。意外と閉まるのが早くて22時くらいには閉まってしまうので深酒には向きません。

居酒屋でありながらダラダラ飲むことが許されない、そんなドライな感じが好きな僕のお気に入り店です。

海外留学して帰ってきてからこの店を見つけたんですけど、珍しく日本っていいなあって思いましたね。

腰を据えて話し込んで質の高いおでん、酒を堪能できるけどそれほど高くない敷居が低い店なんて、海外には中々ないですからね。

あと、何というか、理不尽が多いけれど、それを吐露することが許されない伝統的日本企業独自のじっとりとした湿った職場環境とこういう居酒屋って何かフィットする気がしますね。

それも一人で飲みに来る、というよりは、気の合う先輩と飲みにきて、また明日への英気を養う、というか。

僕は人付き合いとかかなりドライな方なんですけど、それでも、こういう質の高い居酒屋で仕事の話とかこれからの人生の話を何となしに語り合う時間っていうのは、カタルシスも感じるし、かけがえのない貴重な時間だなとは思います。

言い忘れましたが、このお多幸の締めのメニューとして、豆腐乗せご飯、というのがあります。

何かと言うと、おでんの大きな豆腐を白米の上に乗せて、たっぷりとおでんのたれを上からかけて、薬味を少々ふりかけて食べるものです。

これがまた美味いんですよ笑、また近々行きそうですね。