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たったこれだけ!伝統的日本企業が大した金をかけずに若手社員の離職率を下げる方法 前提編

geralt / Pixabay

3年で3割という離職率

企業にとって人に辞められるということほど不経済なことはありません。

特に伝統的日本企業にとっては若手社員に辞められる、というのは本当に手痛いことです。

その理由は三つあります。

労働集約的な仕事をそつなくこなす「できる若手社員」がいないと、現場が回らなくなるから

伝統的日本企業には、非効率なまま温存されている雑務・仕組みが沢山あります。

具体的には、ハンコ主義だったり、紙主義だったり、独自の作法に従わないと仕事が進まない外部の人間を寄せ付けない排他的な文化だったり、よくぞまあここまで、というくらい非効率なまま放置されていて、それを変えようとすると、とんでもなく複雑でわかりづらい社内規則を読み解かないと、規則違反でむしろ評価が下がることすらある。

そうなるとどうなるかというと、右に倣えで、やはり非効率なやり方を非効率なまま放置するのが、目先の最善策、ということにもなります。

そして、これらの雑務の太宗は、若手社員が担うのが定石となっています。

それは何故かというと、若手社員が担わないと、先輩社員がいつまでたっても実質的な仕事に携われないからです。

ですので、若手社員に辞められると本当に困るのです。

若手社員がいなくなるということは、労働集約的な仕事をこなす労働力がいなくなるのと同義なんですよね。

年代別人員構成にムラが生じて中途採用をしないといけなくなる

伝統的日本企業は殆どのケースで年功序列型昇給制度を採用しています。

年毎の採用人数は、一定程度景気に左右されるものの、当初採用した人数から一定程度減ると、人員構成にムラが生じます。

別にいいじゃん、って思うかもしれませんが、これが実は伝統的日本企業にとってはどうでもいい話ではない。

というのも、人員構成にムラが生じると、年功序列制度の中では、世代間に不公平が生じるんですよね。

分かりづらいので、具体例をあげて説明しますが、各年代で何年目で課長になれるのは「何人」とか決まってるんですよ。これは何割、じゃなくて、何人という風に絶対数で決まってます。

そうすると、この年代では8割が課長になれたけど、この年代ではほぼ全員、というように、不公平が生じることになります。

いやいや、年度間で、こいつを飛び級させて、こいつを降格して、というように、人員配置を柔軟に行えばいいでしょう、と思う人がいるかもしれませんが、以前もお話ししたように、年功序列制度って、基本そういう抜擢(給与に差がつく形のタイトルを与えた抜擢)はできない仕組みになっているんですよ。

できないなら、できる仕組みに変えればいい、という意見もありますが、一度確立した制度はそう簡単には変わらない、なぜなら、その制度を作った人が上にいるからだ、というお話は以前しました。ですので、短期的にはそれは困難。

それで、上記の世代間の不公平感を解消するためには、中途採用で穴埋めしないといけないんですけど、そういう年度の途中で成果にもならない(ただ空いた人を埋めるだけなのだから、特段成果にはなりません)中途採用の計画立てて、業者とやりとりしてほしい人材像を固めて、とかやりとりするのってかなり大変なのです。

外部業者に1から全部ぶん投げれば、勝手に人なんて取れる、なんて甘いものではなく、普通に時間を取られる。

そして、伝統的日本企業においては、本社の人事部というのは、おきまりの出世コースで、もっともっと重要なこと(例えば評価制度改革や定期異動の内容検討)を沢山抱えているわけで、そんなことに時間を取られている場合じゃないのですね。

以前も申し上げましたが、出世コースというのは、評価される機会も多いのだけど、その反面失敗すると目につく、ということでもあります。

なので、一般社員はともかく、会社の出世コースに乗っている人が困る、ということで、これはできれば避けたい(つまり若手社員には辞めて欲しくない)と思っているわけです。

とはいえ、やっぱりフレッシュな空気は欲しい

最後の理由ですが、若手社員ってやっぱり会社にがっちり染まってなくて、いるだけでフレッシュで雰囲気を明るくするというか、周囲にポジティブな効果を与えるものです。

伝統的日本企業は、Web系の会社等新しい会社と比して、年齢が上の人が多くて、じゃ新人採用やーめた、ってなると、雰囲気的にどんどんどんどん年老いていって、企業としての活力がなくなるように感じるものなのです。

やっぱり、ちょっと緊張していて元気が良くてやる気がある若手社員って、見ていて元気が出ますし、周囲もそれに引っ張られるというか、ちょっといいとこ見せるために新しいことにも挑戦しようとか、いつもだったら断ってる仕事でもここは受けてみようとか、なぜかストレッチしちゃうもんなのですよね。

実は、上二つの理由よりこの理由が若手社員に辞めて欲しくない最大の理由かと思ってます笑。

というわけで、先輩、ないしは上司の前のめりに仕事に取り組む姿勢を引き出す若手社員にやめられちゃ困る、というのが3つ目の理由です。

長くなったので、じゃ何を改善すればいいのか、というのは、次回に話します。